個人投資家の取るべきリスク

個人投資家が知っておかなければならないリスクは主に、価格変動リスク、信用リスク、流動性リスクの３つです。


価格変動リスクとは、「株価が上がった下がった」とか「ドルが上がった下がった」というように、価格が変動することによるリスクです。買った価格より売った価格の方が安ければ損失を被るわけで、そのリスクが価格変動リスクです。


信用リスクとは、投資対象の企業や国家など破綻して、投資資金が回収できなくなってしまうリスクです。


信用リスクを正確に評価する事はたいへん難しく、格付け会社でも間違えることがままあります。ましてや、個人が信用リスクを評価することは事実上不可能で、個人投資家は積極的に信用リスクをとりに行くことは避けるべきです。


ただ、自分が気が付かないうちに信用リスクを負わされていたということがよくあるので、厄介です。なぜか利率が不自然に高い金融商品などは、高い信用リスクが隠れている事があります。このような場合は、どうしてそんなに高い利率が得られるのか、十分に調べて納得できるまで手を出してはいけないでしょう。


流動性リスクとは、取引したい時に直ぐ取引できないリスクです。極端に出来高の少ない株式銘柄や通貨は流動性リスクの高い投資対象です。保有銘柄が急落を始めた場合、その銘柄を売って逃げたくても買ってくれる人がいないので、逃げられないのです。


また、不動産はその金額の高さなどから、本質的に流動性リスクは高い投資対象であると言えます。


素人である個人投資家は、信用リスクや流動性リスクを極力避けて、価格変動リスクのみで勝負するべきでしょう。